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コンサート 2016.04.27

《プロが奏でる自由曲》ブリッツフィルハーモニックウィンズ定期演奏会レポ

3月12日、川崎市教育文化会館で行われたプロ吹奏楽団「ブリッツフィルハーモニックウィンズ」の第25回定期演奏会。そのタイトルは、「12分の提案 on Blitz!」でした。

 

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「12分間」とは…そう、吹奏楽コンクールA部門の各団体ごとの持ち時間です。

 

吹奏楽コンクールはアマチュアのイベントで、プロはエントリーすることができませんが、「もし、プロ吹奏楽団であるブリッツがコンクールに出るなら?」という想定で構成されたのが、この定期演奏会のプログラムだったのです。
アイデアだけでもワクワクしますよね!

 

そして、実際の演奏会も非常に面白かったです。

 

プログラムはおおよそ課題曲→自由曲→課題曲…という順番だったのですが、まず課題曲の演奏レベルが高い。いわゆる「模範演奏」ではなく、音楽的に高められた演奏だったため、各課題曲が持っている魅力やポテンシャルが引き出されていて、「この曲はこんな良さがあったのか」「この曲もいいなぁ」というようにたくさんの発見がありました。

 

そして、自由曲。チョイスされたのは、コンクールの定番曲である《ラッキードラゴン〜第五福竜丸の記憶〜》(福島弘和)、《ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ》(天野正道)、《梁塵秘抄〜熊野古道の幻想〜》(福島弘和)、《ルイ・ブルジョワの讃歌による変奏曲》(C.T.スミス)という4曲。
吹奏楽ファン垂涎のラインナップです。実際に演奏経験があるという方も多いのではないでしょうか?

 

オザワ部長は、これまでコンクールの会場でこれらの曲を何度も聴きました。特に、《ルイ・ブルジョワの讃歌による変奏曲》は、あの活水高校の昨年度の自由曲でもあったので、書籍『きばれ! 長崎ブラバンガールズ』の取材を通して数えきれないほど聴いてきました。

 

今回、ブリッツの演奏でもっとも印象的だったのは、中高生の演奏では聞こえてこなかった音がはっきり聞こえてきた、ということです。だからといって、音がブレンドされていないわけではありません。ブレンドされているのに、一つ一つの楽器の音はしっかり聞こえているのです。
この日、《ラッキードラゴン〜》と《梁塵秘抄〜》の作曲者である福島弘和さんも会場にいらっしゃっていたのですが、やはり「コンクールで聴くのとは違う音が聞こえてきた」とおっしゃっていました。

 

う〜ん、やっぱりプロはすごい…。

 

DSC09673_2↑左から、吹奏楽芸人・346さん、福島弘和さん、三澤慶さん(この日は指揮もされていました)、オザワ部長。

 

コンクールを意識しながらも、コンクールの制限時間の関係でカットされる機会が多い箇所も演奏されていたため、来場していた現役部員の皆さんは学ぶところが多かったのではないでしょうか。
個人的には、ゆったりとした上品な《ルイ・ブルジョワの讃歌による変奏曲》が印象深かったです。ホルンの美しさが際立ち、トランペットソロもさすがのテクニック。ラストに向かっていくところで思わず涙ぐんでしまいました…。

 

アンコールの《陽はまた昇る》(スパーク)も非常に感動的でした。このときは東日本大震災から5年ということでの演奏でしたが、皆さんも御存知のように、その後、熊本・大分で大きな地震が起こりました。《陽はまた昇る》はこれからも東北、熊本・大分を思って演奏されていくことでしょう。
最後は観客もステージに上って《宝島》の合同演奏! 一体感と高揚感に包まれてブリッツの定期演奏会は幕を閉じました。

 

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ブリッツは、昨年に続き、吹奏楽コンクール課題曲を収録したCD『ブリッツの課題曲』を発売中です。
オザワ部長も聴かせていただきましたが、定期演奏会のときと同じようなブリッツらしいキラキラした若さが感じられる演奏で、きっと現役の皆さんにとって絶好のお手本になると思います。小編成版のIとII、さらに、ボーナストラックにはフルトンの《行進曲「海兵隊」》(アニメ『響け!ユーフォニアム』の中でも流れていた曲です)も収録。

 

ぜひたくさんの方にお聴きいただきたいです!

 

 

 

 

 

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